静けさを残して鳥たちは

文藝春秋[単行本]

¥2000

文藝春秋
あらすじ

葉子の夫は失踪し七年、彼女の元に骨笛が届いた。 謎は謎を呼び寄せ、運命は絡み合う。 東京、福岡、四国、五島、ローマ、ヴェネツィア、パリを結ぶ愛と愛の不在の物語。

先生からのコメント

2010年、文藝春秋。 三年間を費やして書いた1200枚の長編。絶対の自信作であったが、いまのところこれといった反応もなく、がっかりである。物語性としては、これ以上は不可能というくらい密度が濃い。テーマは「死と再生」だ。まあ、読者一人一人に判断してもらうしかないが、この作品が書けたことを、ぼくは誇りに思っている。いずれ時間が評価してくれるだろう。